ここでは、マインドフルネスの原点を体験しに2018年フランスのプラムヴィレッジに訪れた際のレポートを紹介します。
①マインドフルネスリトリートって?
マインドフルネスの提案者ティックナットハン氏が主催するマインドフルネスを実践で理解する参加型セミナー(=リトリート)。毎年7月に開催され、プラムヴィレッジ(フランス/ボルドー)には世界中から参加者が集まる。
写真: プラムヴィレッジ全体図
プラムヴィレッジ(日本語で「梅の村」)は「村」というイメージで小規模な場所をイメージしていたが実際訪れてみると広大な敷地に複数の村(主なものは4つ)プラムヴィレッジがある。
写真: ローワーハムレット
今回私はローワーハムレット(というプラムヴィレッジ)に滞在。(基本性別で分けられその他、人種や言語によって振り分けられている)滞在している人々は主にイギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパ圏の人々が多くその他アメリカ、アジアではマレーシア 中国 韓国 ベトナム イスラエル 北欧の方など多国籍。日本人は珍しいとのこと。6人で1つの部屋をシェアする。個室はない。夫婦や家族基本テント泊。子供も参加することができ特別なキッズプログラム(3歳~15歳)がある。食事は乳製品もない完全ベジタリア食。(ヴィーガン食)滞在は1週間から3週間まで選ぶことができる。
写真: ファミリー(筆者右端)
今回の全体の参加者は700人ほど。その中で基本言語ごとに20名ほどからなるグループ(「ファミリー」と呼ばれる)を作る。基本はそのファミリーごとに行動を共にしたり食事を一緒にとったり意見をシェアしたりする。講話のときは4つの村合同であるため、村から村に列になって徒歩で歩いて行ったり大型バスで移動したりする。看板がないので道に迷わないように注意が必要。
上写真: 村から村に移動の風景。
上写真: 別室で講話(中継)の様子。
講話は一同集まって聞くスタイルになっているが、サマープログラムは人数が多くひとつの場所に入れないため、講話は別室や野外でテレビ中継を聞くグループもある。基本言語は英語だがヨーロッパ圏の人たちのために各国ごとに通訳者がいて同時通訳を行う。国や人種、宗教を超えて様々な人々が溢れ多国籍で自由な雰囲気だが基本ヴィレッジは「僧院」。お坊さんたちが生活している修行場であり、静寂さや清貧、規律を守ることが勧められる。リトリートのプログラムは主にこのお坊さんたちがファシリテーターとなり行われる。(日本人のお坊さん2名)サマープログラムではマインドフルネスのリトリートのほか家族で瞑想や心のことを観察するキッズプログラムがあり大変人気のよう。そのため家族連れで参加する方々も多い。集まる人々の背景は多様で中には精神科の医者や臨床心理士、看護師(精神科が多い)などの医療関係者も数多く参加している。
②どんなプログラム?
マインドフルネスリトリートプログラムはティックナットハンが推奨するマインドフルネスの基本を「体験する」プログラム。スケジュールの概要は以下。
【プラムヴィレッジでのいちにち】
(その日毎に違うプログラムあり/基本のスケジュールを記載)
5:00起床 (振鈴)
5:30瞑想 (ホールで座禅)
6:30エクササイズ(スティックエクササイズ/ウォークラリー/ヨガ ※選べる)
7:00 朝食/食べる瞑想
8:15 講話の行われるハムレットへ移動
9:30 講話
11:30 歩く瞑想
12:00 昼食/食べる瞑想
13:00各自のハムレットへ戻る
14:00 自由時間
15:00 仕事の瞑想 (作務)
16:30ダルマ・シェアリング
18:15 夕食/食べる瞑想
19:15歩く瞑想
21:00 瞑想 (ホールで座禅)
22:30 就寝 (夜鐘)
③マインドフルネスの基本の考えクイズ
ヒント:サティ(パーリー語)=スムルティ(サンスクリット語)これをティクナットハン氏がわかりやすく英訳して「マインドフルネス」となった。日本語では?
答え: 日本語では「憶念する」
ヒント:意図的に今この瞬間の体験に〇〇を加えることなく△△をすること。
答え: 「今ここ」にいて判断せずに観察する意識状態。
2000年ほど前に〇〇○が発案。 20世紀になってティクナットハン氏がわかりやすく解説。
答え: ブッダ(ゴーダマシッダールタ氏)
ヒント:日本語では「四念処経」。人生において「4つの気づきが大切」とされる。その4種とは
1)好き嫌いという判断なく体に気づく 2)好き嫌いという判断なく感覚に気づく
3)好き嫌いという判断なくこころに気づく 4)好き嫌いという判断なく心の対象に気づく
答え:「サティパッターナスッタ」という紀元前1世紀頃の古い経典
ヒント:Kabat-Zinn(1994)マサチューセッツ大学名誉教授の研究による効果機序が有名。
答え:以下のスキルの向上
- 体験の観察(自分の体験に注意を向ける)
- 判断しない態度の保持(自分の体験に批判的・評価的に接しない)
- 意識した行動(現在の行動に注意を向けられている)
- 表現できる(自分の体験を適切な言葉で表現すること)
- 反応しない態度(自分の感情に過剰に反応しないでそのまま受け入れること)
④プログラム体験のまとめ
●ディープリラクゼーション
写真: 参加者はマットに横になって体を緩めていく
ファシリテーターからの誘導を聞きながら体を緩めていくテクニック。所要時間は60分。
基本のガイド:
「息を吸って足があることに気がついていきます。足があるからこそ歩いていけることができます。私は足があることに感謝します。息を吐いて足の力をリラックスさせます。すべての足の緊張を手放していきます。私は足がリラックスしている感じを味わいます。足がリラックスしているのに気がついていきます。」 |
基本的にまとめると以下の誘導。
息を吸って体に気がつく→体への「愛」と「感謝」を感じる→体の部分に微笑みかける→息を吐いて緩める。→緩んだ感じを味わう。(これをからだのパーツごとに行う。)
「私はからだの〇〇部分があることに愛と感謝を送ります。なぜならそのおかげで〇〇できます。私は〇〇の部分に微笑みかけます。〇〇の存在を楽しんでいます。そして〇〇の部分を緩めていきます・・・。〇〇の部分の細胞が緩んでリラックスする感じを味わいます…。」
からだの部分に「感謝」「愛」そして「微笑みかける」「楽しむ」という誘導のあとに緩めるガイダンスが特徴的。足→手→腕→肩→頭→胸→etc…のようにファシリテーターによっても進め方がそれぞれで特に意図的に決まった順番や方向はない様子。
60分間ずっとガイドしてくれるが、参加者の殆どがその途中で体がリラックスして眠りに落ちて眠ってしまっている様子。リトリート初日で参加者が緊張しまた、ここに来るまでの旅の疲れを取り除くために毎回リトリートの一番はじめに行うとのこと。体全身をゆるめるヨーガの技法「ヨーガニドラ」とほとんど同じ技法。ただ、ヨーガニドラが所要時間は約15分程度で完全に睡眠に入るというより、「休息状態=起きているような、寝ているようなまどろみの状態」を保持するのに対し、60分という長い時間を使って寝てしまっても許容というところはヨーガニドラと多少違う点であった。
●呼吸瞑想
さまよいだす心を呼吸に意識を向けることで「今この瞬間」に立ち戻る練習
「心身一如」=「心が体に完全に集中している状態」を体験する
基本のガイド:
- 呼吸に気づく瞑想
方法:リラックスした意識で行う
息をすっているときに吸っていると気がつく
息を吐いているときに吐いていると気がつく
- 呼吸を観察する瞑想
方法:呼吸をしていることに気がついたら
息を長く吸っているとき「長く吸っている」と気がつく
息を短く吸っているとき「短く吸っている」と気がつく
(呼吸状態の観察)
- 呼吸をしながら全身に気づく瞑想
方法:呼吸をゆっくりしながらここに体があると注意深く認識する
息を吸いながら全身に気づく
息を吐きながら全身に気づく
- 呼吸をしながら体を静める瞑想
方法:呼吸をゆっくりしながら体のあらゆる余計な緊張を静める
息を吸いながら体を静める
息を吐きながら体を静める
個人的には「息を吸っているときに吸っていると気がつく」というのは少し抽象的で瞑想を始めたばかりの人にはわかりにくいのではないかと思う。「息を吸う感じ」とひとことに言っても意識の対象は呼吸の音だったりお腹の動きだったり、息の出入りだったりして、慣れないと意識があちこちに散乱する可能性がある。最初の段階では、集中する対象を一つに絞ったほうがわかりやすい。古来の瞑想のスタイルは多くはその傾向がある。例えばヴィパッサナー瞑想のように意識の対象を最初の段階では「上唇限定」という指定がある。このようにすると意識を集中してそこに出入りする呼吸の風で自身が「呼吸している」ことに気がつきやすい。このように心が体のことに気がついて完全に集中している意識状態のことを「心身一如」といい、自身の全体性の回復ができるとされている。アーユルヴェーダやヨーガでも「心身一如」が精神の安定や体の健康に役立つとされている。最近の研究はこのことがポジティブさや幸福感を増強させるという研究結果もある(Arch&Craske 2006 Behaviour Research and Therapy,44(12))
●歩く瞑想
写真: 総勢300人程で村の周りを歩く様子。
リトリート中は自由参加。先頭でお坊さんたちが誘導してくれる。一呼吸ごとに1-2歩進める程度のかなりゆっくりとしたスピード。約1時間位歩く。時折歩くのを停止、1分ほど呼吸に集中したあとしてまた歩く。
森のなかの小道で鳥のさえずり木々の葉擦れの音が聞こえる。沈黙の中でそれぞれが自身の呼吸と「歩くこと」を感じなから歩く瞑想。
基本のガイド:
- NOBLE SILENCE (日本語で「尊い静けさ」)
参加者同士のおしゃべりは禁止。ゆっくりと自分の呼吸に向き合うのに注意を向けること。おしゃべりに夢中になると呼吸や体のことを感じるのが難しいためという理由。「今ここ」に静かに集中するよう促される。
写真:「NOBLE SILENCE」の張り紙。施設の中にたくさん貼ってある。
2)歩いているときに「歩いている」と気がついていること。
3)感じていることに気がついていること
上写真: 「歩く瞑想」風景。お坊さんたちが先頭で誘導。
ティクナットハン氏によれば「歩く」ことに十分な気付きを向け時々立ち止まって呼吸に意識を向け歩くこととされている。
『行為をしているとき気づきがなければ行動はせわしなくあらっぽいものとなる。
この練習を行ううちに初心者でも真剣に取り組めば日々の所作が心と体において調和し優雅さや慎重さが備わることがわかる。動作に気づきがあるとき心身はくつろぎ安らぎに満たされる』(ブッダの気づきの瞑想 ティクナットハン著 島田啓介訳)
「歩いているときに歩いていることに気がつく」とは少し抽象的で難しく感じる人もいるのではないかと思う。ティクナットハン氏のこの一節を読むと日本語的にわかりやすくもう少し具体的に言うならば「ゆっくり、丁寧に行動する」というイメージだと理解しやすい。ゆっくりで、丁寧な所作を意識すると自ずとマインドフルになることができる。まずは歩くことを一歩一歩丁寧にゆっくりすることからからはじめてみる。この「ゆっくり・丁寧」ということと「会話をせずに」という要素がとても重要だと感じる。そうでないとなかなかマインドフルな状態をキープするのが難しい。この歩くことを丁寧に注意深く集中して、歩いていることに十分気づいていながらその一方、歩いているときに感じたことや考えにも気がついている。そして考えていることがわかったら呼吸に意識を向けるという流れ。歩く瞑想から安らぎを得るまでのわかりやすい解説をしてみると以下。
丁寧にゆっくり歩く
→(丁寧にゆっくり歩くことでこころに感じ取る余裕ができる)
→歩いている身体の感覚かわかる
→歩いているとわかる
→歩いている感覚に意識を集中
→歩く身体の感覚に意識を集中することで思考が減少する
→思考が減少したことにより思考に気が付きやすくなる
→思考に気がつく
→呼吸に戻る
→呼吸に戻ることで思考が減る
→思考のさらなる減少
→何も考えない状態→リラックス→安らぎ
●食べる瞑想
写真: プラムヴィレッジの食堂。食事は完全ベジタリアン食。
写真: お弁当に詰め好きな場所マインドフルネスに食事をする。
基本のガイド:
- NOBLE SILENCE (日本語で「尊い静けさ」)
歩く瞑想と同じ。
- 食べるときの味をよく「味わう」ことに集中する。
- 30回以上噛むこと。
各自お弁当を持って各々好きなところで食べることが基本。夕食はファミリー(グループ)で食べるときともある。バイキング形式。非暴力の考えから肉類の摂取をしない完全ベジタリアン食。ミルクも乳製品もなし。素材を味わうために調味料は殆ど使わずあっさり。瞑想の僧院では一般に食事を捕りすぎると瞑想に集中できなくなるとされ1日1食のところが多いが、ここでは3食。食事中は集中して静かに食べる。グループで食べる場合は感謝祈りを捧げてから食事。30回以上噛んで、味を「味わう」ことを意識する。味をしっかり感じることで満足を感じられやすい。
●仕事瞑想
写真: 割り振られた仕事を黙々行う様子。
基本のガイド:
- NOBLE SILENCE (日本語で「尊い静けさ」)
歩く瞑想と同じ。
- 「仕事をする」ことに集中する。
- 自他ともに評価しない。
野菜を切ること、トイレ掃除や床掃除キッチンで洗い物やホールの掃除などそれぞれに仕事が
割り振られる。ファミリーで1つの仕事を担っており、チームワークで行う。静けさを守ることで、コミュニケーションは言葉だけではないという気づきが深められた。言葉がないほうがむしろ、仕事をしている一体感が生まれる感じを味わった。会話を断つことで状況を観察する意識の余裕が増え、チームワークが円滑になる感じがした。職場や学校、作業所やデイサービスの活動で、言葉によらない一体感と集中を深めるために応用できる可能性がある。人が抱くストレスの大部分がコミュニケーションであるという事実をふまえると、会話を絶つだけで誤解や緊張、「話に入っていけないかもしれない」などの不安感が解消され多くのストレスを避けることができる。心の中に観察力や集中力などの余裕が生まれ、おしゃべりによるエネルギー消費がまるごと「仕事=今、している行動」に向けられる。今目の前にある仕事にマインドフルに集中する練習はまずは沈黙の成就によってであることを学んだ。瞑想は座ってやるものという概念から
行動しているときも意識さえ訓練すれば「瞑想」の意識状態になることができるというコンセプトは忙しい現代人にとって多大な恩恵が期待できる。
●ボディスキャニング
写真: 体の一部を感じる瞑想。
体の一部一部を意識して感じていくレッスン。ファシリテーターのガイドにより頭から順に体を感じていく。意識で体の場所を移動するとき前後で鐘を鳴らしながら行われる。
基本のガイド:
「(鐘の音)私は〇〇に気がついていきます。私は息を吸う。そして私は〇〇に微笑みかけます。息を吐きます。(鐘の音)」 |
というように進んでいく。〇〇は体の部分。体の部分は一つずつ次のように進んでいく。
呼吸→頭と髪の毛→目→耳→肩→肺→心臓→肝臓→腸→足
ヨーガにもボディスキャンは存在するも「筋肉」を意識するように誘導されるのが多いのに対し、リトリートでは「内臓」にも意識を向けている。マインドフルネスの基本経典「サティパッターナスッタ」(紀元前1世紀頃)には内蔵や分泌物を意識していく方法が記載されている。『これが頭髪、体毛、爪、歯、皮膚、筋肉、腱、骨、骨髄、腎臓、心臓、肝臓、横隔膜、脾臓、肺、小腸、大腸、胆汁、血液、脂肪、唾液、粘液、関節液このように瞑想する』(引用:サティパッターナスッタ 第2節)そもそも感じることができるのかと疑問に思う一節である。アーユルヴェーダでは頭髪、体毛、爪、歯、胆汁、血液、脂肪、唾液、粘液、関節液には感覚器がないため知覚できないとされている。一般の人にはこれら知覚できないものを「感じる」ことは大変むずかしいのではないかと思われる。ただ感覚を訓練すればそれらの「存在感」は感じられるようになるのかもしれない。仏教においてはこのことが体において体の観察を保ち続ける方法とされ体の内外から観察する方法を勧めている。体において物事が生じて消えていく過程を同時に観察し続ける。理解と十分な気付きがもたらされるまで「ここに体が存在するという事実を注意深く受け止めることが大切とされているようだ。内蔵を意識するのはまだしも「髪の毛を感じる」のはやはり難しい。
●グループシェアリング(オープンダイヤログ)
写真: グループシェアリングの場所。屋外で行う。
基本はメンバーの自発的な発言を待つ。何分か待っても発言がない場合にファシリテーターがその時々でテーマを提案。国や性別年齢を超えた人々が集まって様々な考えや感じ方、意見などをシェアしていく。表現することで「自分」を整理でき、理解できることにつながっていく。同時に批判愁傷することなく相手の意見を「理解する」レッスンも兼ねている。
基本姿勢は「耳を澄ます」「判断しない」姿勢で行われ、発言は自発を待って強制ではない。屋外の静かな場所で行われることでゆったりとした気持ちになり、開放的、オープンマインドな雰囲気で臨むことができる。期間中5回ほど開催。1回目は自己紹介と自分の気持のシェアで壁がある感じだったが後半に近づきメンバーが日々感じたことを語ってくれるようになる。参加理由をそれぞれ語ってくれる。自分の人生を見つめ直すために参加したという方が比較的多かった。家庭内の問題を乗り越えるためや誰かに勧められてという方や自分をいたわるために参加した方、中にはトランスジェンダーを抱えている方、通訳や農業のボランティアでの参加の方、休暇でただ来てみたという方など参加理由は様々。リトリート後の感想としてはリラックスして気持ちが和らぎ今に生きる「喜びの感じ」でいるという意見が最も多かった。夫婦で参加した方では「普段話せないことを話し合え、相手の良さが再認識できた」などの意見が多い。夫婦や家族での参加は6組ほどあり皆、帰りには来たときより愛情が深まったとのこと。男性からは仕事のストレスを小さなことのように思えたなど意見が多く、音楽や歌、自然と接するうちに子供の頃の自由な気持ちを思い出したという方など過去の経験の処理などができたという方も多い。最後の回になると心の奥の苦しみ悲しみなどを表現シェアしたりすることで心や気持ちの整理ができたという方が多かった。
●ハギングメディテーション(抱擁の瞑想)
写真: ハギングメディテーションの様子。家族やカップルなど親しい間で愛情と理解を深めるために味わう瞑想として紹介。
ガイドの要約:
カップルや家族の間で1から5の順番で行う。目的は「愛と理解を深めること」
- 相手の尊敬しているところをちゃんと言葉にして伝える。
- 後悔していること/いつも申し訳なく思っていることなど謝って許してもらいたいことを伝える。
- 「私はあなたのことをちゃんと理解していますか?」「理解してないと思うことがあったら教えてください」と伝える。伝えた上で判断せずに聞く体制をつくる。
- 相手に対してお願いしたいことや抱いている感情で伝えたいこと(怒り/悲しみ)などを優しく調和的な言葉で伝える。(慈悲の気持ちで)
- 相手を腕の中に抱擁して愛する感じを味わう。
80歳を超える尼さんシスターチャンコンがユーモアたっぷりに細かな指導付きでのレクチャー。
実際のご夫婦にデモンストレーションしてもらって1から5までのステップを細かく説明。
終了後のカップルの感想は「そんなことを思っているとは知らなかった。知ってよかった。」
相手を抱擁することはオキシトシンホルモンを分泌させるため、家族で応用すればお互いへの愛情への育成になることは間違いないと思う。ただ日本人は欧米や欧州の人々と違い「ハグ」はそれほど慣れ親しんではないが、提唱者であるティク・ナット・ハン氏はこう語る。「私の国(ベトナム)は抱擁は習慣にないが抱擁は明らかに相手への攻撃性や憎しみが減り愛情が育ちやすくなる。特に家庭内では瞑想として行ってほしい。」
●鐘を招く ~今に立ち返るレッスン~
写真: ローワーハムレットにある鐘。不定期に鳴らされ、その度今していることを一度中断呼吸に意識を戻す訓練をする。
鐘がなると、今従事している仕事から一旦離れて呼吸に意識を集中させる。呼吸に戻り体の感覚に立ち戻る練習をする。このことにより、普段の生活の中でも「今ここ」に意識を向け、体と心を一つ(心身一如)に保ち、余計なことを考えたりする習慣をなくすことが目的。
聞くところによれば15分ごとに鳴るらしいとのことであったが、実際には2-3時間に1回?くらいで
そんなに多くはない。キッチンや建物の中には1時間毎に音が鳴る時計が置かれ、時間ごとに時計が鳴ると、静止して一同皆、呼吸に30秒程集中する。シスター&ブラザーたちは事あるごとにティンシャ(小さな鐘)を「invite the bell」(鐘を招く)という表現で静けさをもたらすために鳴らしている。一同に静けさを味わうと何かしら一体感のようなものを感じる不思議さがある。チベット仏教やヒンドゥー教、キリスト教やインドの瞑想施設でも「鐘」は瞑想を深めるためによく使われる。各宗教において「鐘」という共通点は興味深い。太古より鐘の音は「邪気を払う」とされ各宗教を超えて使われる存在であった。一節には「鐘」の音に含まれる「倍音」に意味があるのではと言われている。人の意識に心地よい影響を与え、それにより「邪気=悪い考え」ひいては考えそのものがなくなり、音の響きに集中することで意識を思考から切り離す作用をもたらすと考えられる。日本の仏壇のリンももともとこの「鐘」による邪気払いの効果から応用されている。
●レイジーデイ ~「ゆっくり」をすごすレッスン~
写真: ローワーハムレットにある風景。ボーッとしながらなにもしない時間を過ごす。
ポイント:
ゆっくり過ごす時間をとる。ゆっくり『今ここ』を味わい、人生の豊かさを味わう。
自然の中でゆっくりと過ごす時間を作ると不思議と頭の中がスッキリしてなんとも言えない幸福感に似た感覚が起きてくる。この感じは深い瞑想状態によく似た感じである。このボーッとしている状態は脳科学では「デフォルトモードネットワーク」と呼ばれる。このデフォルトモードネットワークのときにだけ活発になる脳の部分があり、脳の整理をする作用があることが最近わかってきている。さらに「今ここ」に意識を向けるだけで、このデフォルトモードネットワークさえも活動を低下させることができるという。この脳のエネルギー温存の状態がマインドフルネスの効果の源泉であるようだ。
他国を旅すると、現代の日本(先進国自体がそうなのかもしれないが)にはどうやら「ゆっくり味わう」時間が少ないような気がする。インドやフランスの街中でも「ゆっくり歩くひと」や「ゆっくりお茶してる人」や「ゆっくり食べている人」を見つけるのは簡単で、どこそこにそんな人はいっぱいいる。しかし日本に帰ってくるとなかなかそんな人は探しても見つけられない。いそいそと「忙しい」ことがいいことのように感じてしまうとマインドフルネスからは程遠い状態になるのだと体験する。なぜならマインドフルな意識にはどうしても「ゆっくり」が必要になってくるからである。忙しいとは心が亡くなると書く。まさに心をなくさないマインドフルで幸福感あふれる生活には、忙しくしない「ゆっくり時間」を意識して作ることがやはり大切なのだと今回の体験を通して心から学んだ。
●インタービーイング ~評価を離れる成長し合う集まり(サンガ)~
写真: インタービーイングとは「全てはつながっている」という意識。
ポイント:孤独や寂しさは全てはつながっている(インタービーイング)ということを忘れているときに起こる意識であるとされる。このことをいつも思い出し、怒り憎しみを捨て共に成長しあって、ときに助け合い学び会う関係(サンガ)をつくる。プラムヴィレッジではこの学び合う人間関係をレッスンとして大切にしているようである。具体的には「助けを求めること」「孤独にならないこと」「理解し合うこと」「相手をジャッジすることなく理解する姿勢を心に育てること」「怒りを捨てること」など。人との関係でどんなふうに自分の感情と向き合うかは講話のなかでよくディスカッションされる。
写真:キッズ・プログラムとの合同講話風景。
講話の中には対話形式もかなりあり、特に子どもたちの質問が大人でも大変勉強になる内容である。「どうしてケンカはだめって言われるのに戦争をするのか?」「どうして命が始まるのか?」「人間はなんのためにいきているのか?」「不正義にどんなふうに対応するのか?」など5歳~10歳くらいの子供からこのような深い質問が出てくるのに驚きである。この日は「Anh`sANGER=アンくんの怒り」というお話の絵本が公開。アンという男の子のなかから出てくる「ANGER」というキャラクターのおはなしで主に大人でもためになるアンガーマネジメントを主題としたもの。
●聞く瞑想
写真: お坊さんたちが奏でる演奏。ただ音楽に耳を澄ます時間。
何も考えず自然の中で音楽に耳をすます。お坊さんたちが奏でる美しいハーモニーにただただ耳を傾ける。開放的な空間で自然の風と光、木の葉の葉擦れの音を聞いて心を無にする時間。
曲はバッハの「G線上のアリア」。クラッシク音楽をベースとした美しいバイオリンの音が伸びやかに自由に響く。奏者はここで修行するお坊さんたちによるもの。そのメンバーには音楽家でもあり僧院の尼さんでもある日本人シスターチャイも加わっている。ドイツに留学中、マインドフルネスと出会いそれ以来、音楽の道からマインドフルネスの道に一新したとのこと。キラキラとした目と声が美しい方でここに来てもう10年が経つとのこと。マインドフルな心で音楽にふれた参加者のひとりはこのときの感想をオープンダイヤログでシェアしてくれた。「音楽を聞きながら葉っぱが空から落ちてくる瞬間がスローモーションのように見えて、時がゆっくりに感じられた。小さい頃葉っぱをたくさん並べて遊んだ楽しい記憶を思い出し、もうずっと忘れてしまっていた『楽しい』という感覚を思い出したとき、涙がこぼれた」と涙目で話してくれた。音楽に耳を傾け、自然を感じ、呼吸に戻り音楽を五感で感じると、不思議なことになんともいえない幸福感が感じられる。いつもと違う脳の部分を使っているような日常の中の非日常のような不思議な感覚が訪れた。プラムヴィレッジでは瞑想の一つに「音楽」や「歌」があるのがユニークな点。
●歌う瞑想
写真: 歌う瞑想の風景。
皆で声を出して一緒に歌う瞑想。どの歌もマインドフルネスの考え方をリズム豊かにメロディーに乗せている。単純な旋律の上にシンプルで美しい詩節が特徴的。
【Happiness is here and now】
Happiness is here and now 幸せは 「今、ここに」
I have dropped my worry 私は「心配」を手放した
Nowhere to go Nothing to do 何処へいくともなく 何をするともなく
No longer in a hurry もう焦ることはない
Happiness is here and now 幸せは 「今、ここに」
I have dropped my worry 私は「悩み」を手放した
Somewhere to go Something to do 行くところあっても することがあっても
But no need a hurry もう焦る必要はない
基本のガイド:
歌詞カードが手元に配られシスターが最初に歌い、そのあとをみんなで歌う。
シンプルながらも美しいメロディーに思わず涙がこぼれそうになってしまう曲である。ティクナットハン氏の単純だが深い言葉に込められた思いが伝わってくる。僧院のシスターたちは大変に声が美しくすべての曲において透き通るような歌声で歌ってくれる。素朴で心洗われる歌声に思わず涙がこぼれる方も多いようだった。歌詞カードの歌は2~30曲歌あり歌詞・曲はすべてプラムヴィレッジオリジナルのもの。ティクナットハン氏の詩をもとに作られており、歌詞にはマインドフルネスのエッセンスが詰まっている。歌はその場の雰囲気を明るくし、言葉を超えた一体感や親睦を深め、疲れた心を癒やすだけでなく、歌を歌うことで思考が確実に減少し、メロディーの歌詞にある言葉が歌を終えてからも心の中にリフレインしていて非常に心に与えるインパクトは大きい。
●講話
写真: 講話の様子。
講話1回目「【今ここの瞬間】の世界へようこそ」:要約
人生において過去はもう終わってしまった時間。未来はまだ来ていない時間。この2つはもう私達にはどうすることもできない。だた私達に与えられているのはどのみち「今」しかない。「今」になくても「未来」にあるとして幸せを「未来」に期待するのはもうやめよう。「未来」は「今」の延長線上なので決して体験することはないから。幸せは常に「今」の中にしかない。今の瞬間を感じて涙を流しているときでも涙を感じ、怒っているときも怒っていることを感じていこう。「今ここ」の世界で「生きている私」を常に「今」にフォーカスしていくことで人生を「真に」生きていこう。というメッセージ。
講話2回目「八正道とマインドフルネス」:要約
マインドフルネスは八正道の中の7番目正しい観察(正念)から由来している。八正道とは
(1)正道=先入観のない見方(2)正思惟=「脱自分本位」思考(3)正語=「思いやり」のコミュニケーション(4)正業=習慣化の技術(5)正命=使命感(6)正精進=やり抜く力(7)正念=今ここへの気づき(8)正定=最高の集中状態
心と5感との関係心は快・不快を感じてその感覚は現れては消えていく、生き物は「反応する」という特徴があり避けられない。反応は起こるものだからなくそうとしたりせずにただ観察する。そしてその感覚が自身にとって苦しみをもたらすもしくは自分のためになっていなければ、その考えに水をやらないで呼吸に戻ってその考えが過ぎ去るのを見送る。という内容の講話。
心は反応するものだということや感覚器の関係など基本原理はアーユルヴェーダと全く同じ。サンスクリット語も同じ表記でアーユルヴェーダは仏教とともに世界に広まった歴史に納得した。
講話3回目「5人の5つのトレーニング体験談インタビュー」:→13ページも参照
- 1人目「命を敬う」トレーニングをやってみた体験談:
【要約】お肉を食べないことやアリ・ゴキブリを殺さないことをトライアルしている。がアリを見ると憎たらしくなってつい潰してしまっている自分がいる。どんな動物にでも危害を加えないでいることはやってみると相当に難しい。何処に自分の不快の原因があるか自分を理解する過程にいる。難しいが憎しみが起きても観察するレッスンをしている。(フランス人女性)
- 2人目「真の幸福」へのトレーニングやってみた体験談:
【要約】幸福は外的な条件ではなく、心の持ち方によって決まることを知るレッスン中。まずは自分に幸せとはなにかを問うている。いつも自分は「〇〇すれば幸せになる」と思って生きてきたが、そうなっておもなお幸せでなかった。私はまだまだ幸せになれる存在ではないそう言い聞かせて、私は十分な人間ではないと思っていた。でも「今ここ」にいつでも幸せを感じてもいいのだとわかった。自分に満足して生きていくことが自分の幸せだと気がついた。(マレーシア人女性)
- 3人目「真の愛」へのトレーニングをやってみた体験談:
【要約】夫と結婚して車、家、子供に恵まれとてもいい生活をしていた。楽しく過ごしていたが自分がガンを患いそれから夫が浮気をして家庭内がおかしくなってしまった。絶望の日々その中でマインドフルネスに出会い自分の心を観察した。ケアされたい、愛されたいと思う欲求から悲しくなることに気がつく。ケアし愛することならならまず自分が自分にできることにやっと気がついた。自分が自分をケアすることはずっと人生でしてきてなかった気がする。家事に追われ子育てに追われ‥自分をケアする、愛することをレッスンしている。(イスラエル人女性)
- 4人目「愛を込めて話し、深く聞く」トレーニングやってみた体験談:
【要約】ベラベラとおしゃべりな自分はいつも言葉で失敗するのでこれを決意した。必要なことを必要なだけしゃべるというのは難しかった。特にひとの話を聴くのが難しい。すぐに自分の意見を言いたくなってしまう。今まで人の話を聞いていても、いつもここはこう言わなきゃ。この人にこれを教えてあげなきゃ。ここはおかしいなどと話を聞く間もいろいろ考えて本当に相手の話を心から聞いたことがなかったことに気がついた。まずは自分の身近な存在、母親から話を聞いてみた。心から聞く体制を取ると向こうも意識が変化しいろいろ話してくれて理解できてないところがたくさんあった。誤解もあった。このことは母親への愛情につながった。長年仲が良くなかった母親とコミュニケーションが最近はうまくいくようになっている。
- 5人目「心とからだの健康と癒やし」トレーニングやってみた体験談:
【要約】タバコがやめられない自分がいる。テレビ依存になっていることから脱したいけどなかなかできない。マインドフルネスを続けていたある日テレビを捨てる勇気が出た。捨てた。捨てたら「誘惑」がなくなって楽になって見なくなり時間が増えた。テレビがなくても不都合はないことへの驚き。タバコは吸いたくなったら自然の中に散歩に出ると欲求がなくなることに気がついて実行している。インターネット依存はトライ中。自分を責めるときつくなることがわかり、責めるのではなく代替法を見つけていくレッスン中。(アメリカ人男性)
講話4回目「ハギングメディテーション」→ ページ参照
講話5回目「Q&A」:
子供から大人までいろいろな人がマインドフルネスについていろいろな質問が寄せられる。
Q:どうしてケンカはだめと言いながらおとなは戦争するのか?(子供の質問)
A:「恐れ」が戦争の原因。それぞれが自分の中の「恐れ」と向き合う練習をして世界のみんなの目から同じ家族だという味方を一緒に育てよう。
Q:「ずるい子」「嫌な子」にどう対応していいか?(子供の質問)
A:まずはずるい嫌だと感じても「私は正しくて君は間違っている」思ってしまったり、言ってしまうと喧嘩になってしまうのでまずは深呼吸して「ずるいって私は思ってる」と自分の気持をこころのなかで言葉にしてみる。そうして心から嫌だなという感じがなくなってから「不正義」の根っこを探してみる。殆どの場合「怖い」という気持が根っこにある場合が多い。
Q:ストレスはどうやって具体的になくしていくのか?
A:「ああ今ストレスを感じている」とからだとこころの状況を感じたあと、目を閉じて体のスキャニングをしてまずは意図的に心と体を緩める練習をすることからはじめてみる。
Q:「相互理解」頭では必要だと理解できるけどどうやって感じるのかイメージがわからない。
A:感覚に意識を向けて様々な感情や雑念を少なくしたあと、ありのままを理解する。例えばにんじんがあってそれが1つで存在していない事実をしっかり認識する。にんじんがあるということは水があり大地があり作った人があり運んだ人があり料理したひとがあり、口の中ににんじんが入って味わいを感じるまでに様々なつながりがあった事実をきちんと理解する。そうするとにんじんを味わえること自体全てに繋がっていることが認識できるようになる。これが習慣化するとこころでつながりを感じることができるようになる。
Q:自殺は「罪だ」と言う人がいるがどう思うか?死にたいという人にどう接するのか?
A:「生きたくない」と言っても否定しないで話を聞く。相手の思いを受け入れる姿勢を持ってみる。自殺を選ぶ人はそれしか方法がないと思っている事が多い。それ以外の道もあることを本人が探せるように不安感を除去するためそばにいて、安心してもらう方法がある。
Q:ドラッグにはまった人を助けようとしてもその人が望まない場合自分を守ることを大切にしていいと思うか?
A:どんな人にもできることとできないことがある。自分の力の限界がどこまでかをよくマインドフルネスを使って理解して処理能力を超えていると思った場合は距離を置くことも大切なこと。「慈悲」とはできないことをすることではなく人を助けるとはいろいろな形式がある。助けたいと思ってくれている人がそばにいるそれだけでもエネルギーになっていることを知って自分を無力だと決して卑下することのないように。
●修了式/5つのトレーニング
写真: 終了書授与式
写真: マインドフルネストレーニング終了書
写真:5人の参加者の体験談
自国に帰ってからも瞑想を思い出し「今に生きる」習慣をつけるため、思い出せるきっかけになるようにと終了書をいただく。日常で行う5つのトレーニングの継続の願いも込められている。5つのトレーニングとは「日常生活の中で訓練と思ってマインドフルにトライしてみること」のことで完璧にしようと思わなくてもいいからまずは1つやってみようということで、5つのうちひとつを選択する。その選択をもとにファミリーの先生であるお坊さんが修行名(ダルマネーム)を個別に考えてくれる。講話では5つのトレーニングそれぞれに数年間トライした5人の参加者の体験談インタビュースタイルで語る。それぞれの課題と葛藤。どうやってマインドフルネスでこの5つのトレーニングを楽しむことができたのか問題解決したか、トレーニングのトライ&エラー。心や人生の変化はどうなったかなどを臨場感と現実味たっぷりな内容。→講話3回目参照
5つのトレーニングとは:
- 命を敬う:暴力行為をさけ、人に地球に優しく生きる生き方を選択するということ。
- 真の幸福:幸福は外的な条件ではなく、心の持ち方によって決まることを知る。
- 真の愛:自分の性的エネルギーを適切に扱うことを真の愛に生きる決意をする。
- 愛を込めて話し、深く聞く:言葉が幸せも苦しみもつくりだすことを知り、信頼、喜び、希望を与える言葉を使って、優しく話す。
- 心とからだの健康と癒やし:気づきのない消費によって生じる苦しみに気づき、マインドフルに食べ、飲み、消費すること。
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