解離性同一性障害は、「解離」(意識や記憶をまとめる能力が一時的になくなること)が起きると、時間の感覚や記憶が抜け落ちて、本人は全く覚えていないこと多く、難治性です。体質的にもヴァータの人に特異的な障害ではなく、あらゆるドーシャに関係なく出現している印象があります。解離に関してアーユルヴェーダでできることは限られていますが、セルフケアとしてナスヤはもしかすると症状を緩和してくれる可能性はゼロではないかもしれません。疲労や不眠が解離を誘発することもあるので、睡眠を深めるセルフケアや疲労感を緩和するアビヤンがも間接的ですが解離予防になると思います。
現実感を取り戻すためにヨーガや呼吸法グラウンディング、「今」にフォーカスするマインドフルネスもおすすめです。
うつ病の方のためのセルフケア&トリートメントですが、うつ病患者さんを毎日みていると経験的にざっくり言えば、
うつ病のドーシャの傾向はにはヴァータ40%、カファ50%ピッタ10%という印象。
カファ性うつなのか、ヴァータ性うつなのか見分ける一番いいマーカーは「気分の落ち込みの日内変動」です。
朝はわりと気分がよく、午後から気分が滅入ってくるようなタイプはヴァータ性うつの傾向があります。
また朝が一番気分が落ち込み、夕方にかけて軽快していくうつのパターンはカファ性うつのマーカーになります。
まずは大きくこの2パターンのどちらかをよく理解してみましょう。基盤となるドーシャがカファなのかヴァータなのかだけでも明確になると、ほかの色々なことが見えてきます。
カファ性うつにおすすめなセルフケアは、朝に日光をあびたり朝に軽い運動したりすること。外に出たくない方にはダンシングメディテーションをおすすめしています。音楽に合わせて体を自由に動かすだけです。その他のあらゆるカファのケアを本人と相談しながら自由にに組み合わせることができます。
ヴァータ性のうつにおすすめなセルフケアは夕方気持ちが落ち込む頃にオイルでヘッドまたは耳のマッサージを自分か誰かにやってもらうこと。体温が低い人にはこの時間にお腹を温めるだけでうつ傾向が軽快した例もあります。その他のあらゆるヴァータのケアなら何でもここで応用できます。
方向性が間違っていなければ効果のないケアはないとチャラカでも伝えられています。少しずつですがやってみることで思わぬ効果があることもあります。