トラータカについての説明
何人ものクライアントさんと接して、経験上「落ち着きや集中力」に密かに効果を奏している印象があるのが「トラータカ」
トラータカはヨーガの技法でゲランダサンヒター1章12節に【シャットカルマ=6つの浄化法】としての記述があります。
トラータカとはゲランダサンヒターによると
「なるべくまばたきをしないで、視線をそらさないで、的を絞ってそこを涙が出るくらいまで見つめること。」とのこと。(ゲランダサンヒター1章53節)
目の動きを一点に定めることは瞑想の効果もあり、特にヴァータが乱れている人などには驚くほど落ち着く効果があります。
最近の心理学でも指先などの1点を凝視することで思考の活動も少なくなりトラウマの治療などに使われています。(EMDR療法)
ゲランダサンヒターにはトラータカの的として何が良いとかの記載はないですが、一般的によく勧められているのが「ろうそくの火」。
アーユルヴェーダでは精神衛生に良いことが書かれている章(スートラスターナ8章)に「火を眺めること・拝むこと」と書かれているのでさらにGOOD。
やってみるとわかるかもしれませんが
灯された火をぼーっと眺める(トラータカする)となんだかこころが落ち着いて、リラックスしてきてストレスがスーッと消えていく感じがします。
うつ病になったりすると考えが暴走して集中力がなくなり、本や映画などにも集中できなくなると訴える方がたくさんいます。
そんな方にトラータカをおすすめすると多くの方が効果を実感して、中にはものすごい集中力を回復なさる方もいらっしゃいます。
心の動きや目の動きが激しいヴァータの体質の方には特におすすめ。
たった5分でも自分を癒す時間を持つのは大切なことでもあります。
ゲランダサンヒターにはトラータカの効果として記載されているのは
「シャンバビームドラ(これを習得した人はブラフマーに近い人間になるそう)に成功しして目の病気がなくなり、天眼通(直感力のようなもの)が生じる。」と記載。すごい壮大な効果効能…。
まあ・・そこまでスケールを大きくしなくとも、少なくとも
直感力を鍛えるベースや、思考が穏やかになることは期待できるので自分を癒す時間と思って取り入れると毎日が少しずつ穏やかになる可能性があります。
トラータカの手順
用意するもの
- 5分で消えるロウソク(100均で100個入り100円)
- 画びょう
- マッチ
- 皿
手順
- 皿に画びょうを置いて針のところにロウソクを刺します
- ロウソクに火をつけてぼーっと眺めます(なるべく火から目をそらさないようにじーっと眺めます)
- 5分経ったら終了
毎日同じ時間にやると効果的。寝る前がおすすめ。睡眠の質も良くなる可能性があります。